何かを頼むとき『話が早い』のはどんな人?
細かいことを気にする人は、割り切って考える人より説得しやすい傾向にあるそうです。細かい人とは気になることがあるとすべての事を事細かに知らないと気が済まないというタイプです。
たとえば、会議の時、資料を端から端までじっくり読んだりささいなことを質問したりする。こういうタイプの人は、『どんな情報でも細かに知りたい』という欲求が強いのでそれだけ説得の舞台にのせやすいそうです。
一方、物事を割り切って考える人は新しい経験や情報に接するとそれらを自分のこれまでの経験や知識に当てはめて解釈したり、歪曲して理解したりする。こうした人に対して多くの情報を提供しても結局、自分に都合のいいように解釈されてしまう。こちらの手に乗せにくいぶんだけ、説得しにくいことになる。
細かくて、口うるさい人間は敬遠されがちです。しかし、実際には、こうした人間にものを頼んだ方が『話が早い』ということになるようです。
『何をどのように知りたがっているか』
徹底的に情報を集め、できるだけ詳しく知りたいという欲求の強い、いわゆる情報通は説得しやすい。情報を集めるのが好きな人は、パンフレットを山のように集めて、それを熟読し、他人に教えるのが好きな傾向にあります。
このタイプの人は、情報を積極的に受け入れてくれるので、資料やデータを次つぎに提供すれば、話を聞いてくれる。その分だけ、説得しやすいという事です。
一方、想像力豊かな人は、好奇心が強く、いろいろな事柄に想像力を働かせるのが好きです。ちょっと変わった情報には、すぐに飛びついてくれるので、説得の舞台に乗せやすい。
このタイプの人は、『想像力を働かせて、じっくり考えれば、正しい判断ができる』という自信を持っている。食いつきそうな新しい情報、おいしい情報を用意すれば、あとは、相手が一人相撲をとってくれる。
知りたがり屋や情報通、好奇心旺盛な人は説得しやすいといっても、提供する情報が陳腐なものだったら役に立たない。『何をどのように知りたいのか』『どの部分の情報が欠けているのか』を素早くキャッチする。的確な情報をタイミングよく提供することが説得のポイントといえる。
こんなときは、直接会って話すより電話を!!
感情は声だけで伝わるものと顔を見せなくでは不十分なものがあります。
そこで声と表情のポイントを押さえると、相手を説得するコツが見えてくる。意見調整などをする場合、電話で話すだけでよいのか、実際本人に会って説得した方が効果があるのかというのは、微妙です。一般的には直接会うのが当然だと思われがちだが、心理学的な見地からいうとそうとばかりは言えないようです。実は声だけ、すなわち電話のほうが効果的な場合が多いのです。
なぜか。それは電話はお互いの姿が見えないだけに、話す内容に集中できるからです。逆にお互い面と向かうと表情やしぐさが見えているから、相手に伝わる情報が多すぎる。したがって言葉の内容に集中できなくなるというわけです。細かい条件などを呈示してまとめるときは、電話の方が成功しやすいのである。だが、相手をごまかしてやろうというような時には、電話だとすぐ粗が見えて悟られてしまうから、状況によっては面と向かった方がいい場合もあります。