次の項目の中で、自分に当てはまると思うものをチェックして下さい。
①グループで話す時は、自分が話題の中心になることが多い
②相手によって、高飛車に出ることがある
③よく自慢話をする
④感情的になって怒鳴ってしまうことがある
⑤奇抜な服装をすることがある
⑥自分より立場の弱い人には強気で指図することがある
⑦他の人より大声で笑う
⑧相手をさえぎって、自分が話をすることがある
⑨相手を無視するように、目をそらすことがある
⑩相手が有名人だとわかると思わず丁重になる
このテストは、劣等コンプレックスの裏返しである優越コンプレックスをチェックするものです。
これら10項目のうち、6項目以上にチェックをつけた人は、優越コンプレックスが強いと言えます。劣等コンプレックスの強い人は、それを過剰に補おうとして、逆に優越コンプレックスを持ちやすいと言われています。
このように劣等感の強い人が、逆に優越コンプレックスを持つことを防御的攻勢という。これは、見せかけだけの優越感を持つことによって、自分の劣等感を隠そうとすることから生まれるものです。
優越コンプレックの強い人の特徴
優越コンプレックスの強い人には、次のような特徴があります。
①自己顕示的で、尊大な態度を示す
②自慢したり、怒鳴りちらしたり、がみがみ口うるさくいったりする
③珍奇な服装をして、他人の注目を浴びようとする
④他人のあら探しをしたり、自分より弱い立場の人(地位の低い人や病人など)に支配的な態度をとる
⑤有名人に媚びへつたう
⑥必要以上に大声で笑う
⑦相手を無視するように目をそらしたり、相手の話を聞こうとしなかったりする
こうした優越コンプレックスを持つ人は、自分の優越感を持つこと自体は、発達や発展のエネルギー源になる。しかし、単に劣等感を隠すための優越感であれば、相手に不快感を与えるだけで、何のプラスにもならない。
さきのテストで優越コンプレックスの得点が高かった人は、たとえ「自分には劣等感がない」と思っているとしても、何か思い当たるものがあるはずです。1人になった時、自分の劣等感を思いつくままにメモに書き出してみて下さい。
自分がこれまでに気付かなかった深層心理をのぞくことができた時、新しい自分を発見することができるのだろう。
『できないこと』があるから大きくなれる
『人間であるということは、自分が劣等であると感じることである』
これはウィーン生まれの精神分析者アドラーの言葉です。
劣等感とは、自分の欠点、弱点、無力などを意識した時の感情的な反応です。
自分の劣等感をはっきりと把握して、それを冷静に受け止めている人は、人間味があり、他人に対して優しくふるまうことができる。いわば、「劣等感がよりよい人格を育てる」と考えることができるわけです。
たとえば、子供は、「体が小さく、能力も劣り、不器用です。親に依存しており、独立していない」という劣等感を持っている。しかし、子供は、こうした劣等感を1つずつ減らそうと努力する。言い換えれば、こうした劣等感が、子供の「早く、大人になりたい」との意欲をかきたてることになる。同じように、上司や同僚と比べ、「自分は何もできない子供同然だ」と劣等感を持つ人は、「早く一人前になりたい」との意欲に燃える。
冒頭の言葉は、「私たちが自分の劣等感に気づき、それが自分の成長の推進力になるように努めることが自分らしい生き方である」ということを教えてくれる。
たとえば、古代アテネの物語のなかに、「吃音だったデモステネスという人物は、この劣等感を跳ね返す努力をしたのでギリシャ第一の雄弁家になった」っという逸話がある。
これは古い話だが、劣等感を克服することの大切さがわかる。これとは逆に劣等感を克服しようと意欲がわいてこないだろう。そうなれば人間として成長することのできる絶好のチャンスを失ってしまうことになる。
劣等感は、学歴、職歴、能力、容姿、家柄など、あらゆる場面で生じる。こうした劣等感がもたらす障壁を克服する努力をしないで、自分の劣等感をごまかしたり、隠したり、逆に「自分はすぐれている」と無理やり納得しようとしたりする人がいる。
このような人は、無意識の部分で劣等コンプレックスを持つようになる。こうしたコンプレックスに惑わされないように、日ごろから、自分の立場や能力などを客観的に、合理的に把握しておく必要があるだろう。みずからが向上するために起爆剤として、自分の劣等感を利用したいものです。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた