もう若い人は知らない人も多いかもしれませんが、マラソンの小出監督をご存知でしょうか?
徹底的に高橋尚子選手を『褒めて』育成したことで有名です。
最近では『叱る』のはダメで『褒める」がいいということがよく言われていますがそれは違うと思います。
「キツく言った方がいいのか」、「もっと褒めてあげた方がいいのか」など言い方について悩むこともありましたが、結局同じです。もちろん叱ったり褒めたりしても一定の効果がありますが長続きはしないです。
やはり、スタッフが人としてやっていてはいけないことをしたときは、店長として感情的になって怒る必要があります。言うべき時に言うべき相手にきちんと言うのが重要です。その時に、相手に響く『叱り方』のできる人というのは、土台には日ごろからそのスタッフをどれだけ観察し『承認』し続けているかだと思います。
今日は、『承認』について詳して書いていきます。
2000年のシドニー五輪の女子マラソンで、日本陸上史上、女子選手初の金メダルを得た高橋尚子選手を育てた小出義雄監督は、褒め上手で有名です。
昔、高橋選手とマン・トゥー・マンで練習している光景を報じたテレビ番組を見たことがあるが、「いいよぉ、Qちゃん(高橋選手の愛称)。今日も調子がいいねぇ」とほめまくる。調子が悪い日にはもっとほめる。
「今日は絶好調だ。タイムはちょっと伸びないけど、走りは完璧だ。こういう走りの後はぐーんと伸びるんだ。今は力をためる時期なんだ。うん、いいよぉ」
金メダルをとった後も、小出監督はことあるごとにこういっている。
「高橋はもっと伸びる選手ですよ。必ず、ここ1~2年の間に大記録をモノにしますよ。だって、高橋はすごい選手だもの。なにしろ、あのコはかけっこが三度の飯より好きなんだ。走るために生まれてきたような子なんだ。」
第3者を介してほめ言葉を伝えると、直接はめる以上に、本人に勇気と力を与えるものだ。そのことを小出監督はよく知っているのであろう。
だから、マスコミを巻き込んでほめているのである。
組織は、よく働く社員2割、普通に働く社員6割、働かない社員2割に分かれるという「アリの法則」がある。
【よく働く社員とは】2割
よく働く社員は、 達成動機の高い人で高い目標を掲げ、それを達成しようとする意欲の強い人です。
このような人が成功した時は、「自分が一生懸命努力した結果である」と、その原因を考える。失敗した場合には、「努力が足りなかった」と考え、「次回からもっと努力しよう」と考えることがわかっている。
【普通に働く社員、働かない社員とは】8割
よく働く社員以外の達成動機の低い人は、成功したときには、「運がよかったから」とか、「簡単な仕事だったから」と、その原因を考える。失敗したときには、「自分には能力がないから」と、その原因が能力にあると考える。
つまり達成動機の低い人は、失敗したとき、「能力がないから、どう頑張っても結局ダメなんだ」と考えてしまうので、無気力に陥りやすいというわけです。
このような部下に対しては、叱るよりも、少しでもいい面をみつけて、ほめて育てる方がいいかもしれませんね。
結論としてよくできる2割の社員は、ある意味ほっておいてもそれなりの結果を出してくれます。だから、それ以外の8割の社員の仕事ぶりをよく見てあげて日々『承認』をしっかりしてあげないといけないということです。
男性は、結果承認、女性は、プロセス承認した方が効果的なようです。
もし今、全く承認できていないのならまずは少しの変化にも気づいてあげれるようによく部下を観察することがはじめて下さい。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた!!