アドラー心理学に、「共感」「信頼感」「貢献感」という言葉があります。
それぞれ次のような意味があります。
①共感・・・相手の気持ちんびよりそうこと
②信頼感・・・相手を信頼すること
③貢献感・・・人に貢献すること
この3つの要素は、1人の人間が意欲的に充実した人生を実現していく上で、とても重要な要素になってきます。
人は、「自分のため」だけに何かをしようと思っても、強いやる気を発揮できません。
「人のため」を思う気持ちがあってこそ、やる気が出るのです。
ただし、単純に「人のため」と言っても、これが非常に難しいのです。
人間関係では、人のためにやったことが、相手からありがた迷惑に思われたり、余計なお世話に感じられることも少なくありません。
アドラーは、「共感」を
「相手の目になって見て、相手の耳となって聞き、相手の心となって感じることだ」
と説明しています。
つまり、「相手の立場になって考える」ということです。
相手の立場に立つと、「相手が今何を欲しているか」「何をすれば、相手は喜んでくれるか」がよくわかってきます。
相手が喜んでくれる顔を見ることができれば、やる気はさらに増していきます。
そのために大切なことが「共感」、つまり「相手の立場に立つ」ことなのです。
相手への信頼感があってこそ、人は、「あの人の喜ぶことをしてあげたい」とやる気になることができます。
信頼感がない相手に対して、人はやる気になることはできません。
主婦が、「今日も夫のために、おいしい食事をつくってあげよう」とやる気満々で料理ができるのは、夫への信頼感があるからです。
信頼感を失っている夫に、「おいしいものを作ってあげよう」などとやる気になる主婦はいないでしょう。
アルバイトスタッフが、「店長のために、頑張って仕事しよう」とやる気になれるのは、店長への信頼感があってこそです。
「あの店長は、自分の出世のためにアルバイトスタッフを利用することしか頭にない」と信頼感を失っている店長のためにやる気を起こして働くアルバイトスタッフなどいないのです。
そういう意味では、家族や仕事の関係者、また友人など、自分の身の周りの人たちと信頼感で結ばれている人は幸せです。
アドラー心理学にも、
「周りの人と信頼関係を結んでいくことが、有意義な人生を送ることにつながる」
という考え方があります。
周りの人と信頼関係がある人は、自分の周りに「あの人のために、こんなことをしたい」「あの人を喜ばせてあげたい」と思う人が数多くいるのです。
仕事において、「あの人のために役立つことをしたい」と思う相手がいて、家庭において「夫や妻のためにがんばろう」という相手がいます。また、友人関係において、「あの人を喜ばせてあがたい」と思う相手がいます。
そんな相手が数多くいる分、それだけたくさんの意欲に満ちあふれた生活ができるのです。
是非、スタッフからこの店長のために頑張りたいと思われるような関係を築いていけるようにこの考えを今日から実践して見て下さい。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございます。それでは、また!!